アメリカの大学の入学審査(概要)|SATやTOEFLの勉強に使える参考書も紹介

大学受験

入学審査

先ほど説明したもののが、一般的に大学が出願者に求めている要件です。学校毎にGPAや統一テストの平均点は出ているので、最低要件は満たす必要があります。

アメリカのIVYリーグや名門州立大学を目指すのであれば、GPAは3.5以上、TOEFLは100点以上(IBT換算)、SATも75パーセントは最低でも取れてないと合格は難しいと考えて良いと思います。

最低入学要件を見て、以下を追加で考慮し、大学側で精査が行われます。

① 出身高校
② 国籍
③ ユニークな経歴

全ては多様性を求めているからこそ、色んな側面を見て、合格者を選択しているのだと思います。入学して、同級生と話たら分かりますが、本当にみんなそれぞれ異なるバックグラウンドを持っている人が多いです。

出身校

まず出身校について説明します。

日本にも多数の名門高校があるかと思います。ただ、大学入学の為には各大学の入学試験を受ける必要があるので、どこの高校を出ているからといって、入学審査に影響を及ぼす事はないとほぼ無いと思います。入試試験で高い点数を取った人が合格出来る仕組みです。ただ、指定校からの推薦入学の場合は別です。

アメリカ国内も有名な高校は沢山あります。特に有名なところで言うと、10スクールでしょう。

10スクール(テンスクール)とは、選ばれた有名進学校の総称。本来は、アメリカ合衆国内において、歴史的起源が古く、学術的権威のある名門ボーディングスクール(寄宿制中等教育機関)10校のことを The Ten Schools(ザ・テン・スクールズ)と呼んでいたもの。

https://ja.wikipedia.org/wiki/10スクール

フィリップス・アカデミー、フィリップス・エクセター等、アメリカ国内でも超名門の寄宿学校です。入学するのも難しいし、優秀な学生が揃っているので、競争も激しいと聞いた事があります。

大学入学審査側はどこの学校を出ているかを見ています。有名校であれば、加点されている模様です。

10スクールの様な名門校で優秀な学業成績とSATのスコアを出していれば、アメリカの名門大学に入学出来る可能性は非常に上がります。

ただ、一つ留意点です。名門高校を出ていれば、名門大学の入学への切符が自動的に与えられるわけではありません。低いGPAを取ってしまうとその時点で名門大学に入学はほぼ不可能になってしまうと思います。

逆も然りで、名門校じゃないと名門大学に進学出来ないわけではありません。

私の知り合いでは、アメリカの地方の公立高校で学校で一番のGPAを残して、ハーバードに合格した人もいました。私の高校も名門校ではなかったですが、GPAが上位10%に入る人の中にはハーバードやスタンフォードに進学する人もいました。

自分にあった高校を選び、その学校で優秀な成績を残すのが大事だと思います。

国籍

出願者の中から合格者を選抜するにあたり、国籍も見られています。

よくアメリカの大学のHPにも掲載されていますが、多様性を重じて合格者を選択している事を証明する為、国別で入学者の割合を公表しています。

これに関しては、大学院の入学でも同様です。勿論、最低出願要件を満たしているという前提ですが、出願者の中で割合が少ない国の出身の人だったら、合格確率は若干が上がるのは間違い無いでしょう。

ユニークな経歴

この要素も見られています。ユニークな経歴とはどんな経歴かと言われると難しいのですが、他の出願者にはなく、その人だけがした事がある経験です。

例えば、過去にオリンピックに出場した事があるとか、インターネットが趣味で特許を取得したとか。日本で生まれたけど、親の転勤の都合で、世界5ヶ国で暮らして育ったので、五カ国の言語を話せますとか。

上記は一例ですが、他の人とは異なった経歴があるとこれもプラスになると思います。大学側に提出する必要がないにも関わらず、そういった経験があると、追加であえてエッセイを提出してアピールする人もいます。

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出願の時期

出願書類の準備が整ったら、次は出願です。アメリカの大学受験をする時は、以下の3つの出願方法があり、それぞれ時期が異なります。

Early ActionとEarly Decision

アメリカの大学の出願時期は、通常、高校最終年度の1月です。このEarly ActionとEarly Decisionはそれよりも早い11月までが締め切りとなっています。

Early ActionやEarly Decisionで出願すると大学に対して、志望度が高い事の証明となります。早めに出願書類を用意しなければいけない辛さはありますが、合格率が上がります。

Early DecisionとEarly Actionの違いはそれぞれ以下です。

名称出願できる数特徴
Early Decision1校のみ合格した場合、入学しなければいけない
Early Action何校でも可入学はmustではない

つまり、第一志望の大学が自分の頭の中にある場合は、Early Decisionを使った方が良いという事になります。

少し悩ましいのが、その使い方です。

日本の大学受験でもそうですが、自分の実力から、受かる可能性の高低が大学毎にあると思います。

入学したいけど、自分にとっての挑戦校にEarly Decsionを使って不合格になる事は大いにあり得ます。不合格になってしまい、その挑戦校よりもレベルは落ちるけど、志望度が高い大学にRegular Decisionで応募して、そちらも合格出来なかったという話もよく聞きます。

どの大学にEarly Decisionを使って出願するかは難しい判断です。自分だけで判断せずに、カウンセラーに相談しながら出願する事をオススメします。

Regular Decision

通常の出願方法で、一月に提出します。人にもよるとは思いますが、出願数は平均5校です。合否結果は大体、最終年度の3月までには通知が来ます。

そして、合格通知を受けたら、入学の意思を5月までには表明する必要があります。

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まとめ

簡単ではありますが、アメリカの大学受験について紹介させて頂きました。

「日本にずっと住んでいたけど、大学からはアメリカに進学したい。でも今直ぐ、進学するのは英語力に不安が残る」、そういう方もいらっしゃると思います。

また、人によっては、高校卒業後、英語の勉強の為だけに語学学校に行き、その間にTOEFLと統一テストの点数を整える人もいます。またとりあえず、語学留学だけしたいという人もいます。

今回の記事は大学一年生からアメリカの4年生大学を目指す人向けに記事を書きました。因みにアメリカの大学には編入という選択肢もあり、入学審査の基準が1年生として入学する時とは若干異なります。編入に関する記事は以下で紹介していますので、是非読んでみて下さい。

いつどの段階でアメリカに留学するかは人それぞれです。漠然にアメリカ留学を検討している人向けの記事についても以前書いてみました。その記事は以下なので、こちらに関してもご参考までにどうぞ。

今回はアメリカの大学の一年生から入学する人向けの入学審査に関する概要の記事となりました。高校卒業の直後、アメリカの大学の入学を目指す人は是非参考にして下さい。

そんな人達の合格率を上げるのをお手伝いするべく、次回は入学事務の審査項目の所を、一つづつ、もう少し深掘りをして話します。こちらも有益な情報になるかと思いますので、読んでみて下さい!

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