Executive MBA|管理職向けのプログラム。MBAとの違いも説明!

大学院受験(MBA)

こんにちは!Taishiです。

今回はMBA受験の中で、Executive MBA受験について紹介します。

Exectuvie用のプログラムという意味で言えば、本当に様々なプログラムがあります。その中の一つがExecutive MBA(通称:EMBA)です。

「EMBAって何?」、「行く意味あるの?」、「EMBAとMBAの違いは何?」と質問をされた事が過去にあります。日本ではあまり馴染みがないので、そう疑問に思われる方が多くいるかもしれません。

確かにクラスメートやプログラムの参加の仕方など、EMBAとMBAに違いはあります。自分は、MBAと同様に目的を持っていれば、行く意味は間違いなくあると思っています。

例えば、Executive MBAのプログラムによっては、出願要件はFull-time MBAに極めて近く、貰える学位も同じものもあります(Full-time MBAの学位が貰える)。

入学者の平均年齢は高めで、より職務経験が求められます。Full-timeのMBAを通うには年齢的に時期を逃してしまったものの、MBAの興味がる中堅社員の人にはぴったりです。

年齢を重ねるとFull-timeのMBAに入学出来ないかというとそういう訳ではありません。事実、2019年のコロンビア大学の入学者には50歳を超えた人もいます。ただ、30代以下の出願者の方が、Full-time MBAの選考で有利に働くのは間違い無いでしょう。

Full-time MBAとExecutive MBAのどちらが良いのか。この記事で詳しくお話をしようと思いますが、どちらにも優劣はないです。どちらのプログラムが今の自分に適しているかの違いです。

出願要件やMBAとの違いをこれから紹介します!Executive MBAの方が、もしかしたらもっと適している方もいると思うので、一読下さい。

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Executive MBAについて

Executive MBAはManager等、管理職に就いている人向けのMBAです。EMBAとMBAの違いは概ね以下の様な感じです。

Full-time MBAとExecutive MBAの違い

MBAEMBA
学位Master of Business Administration学校によって異なる
(Master of Business Administration
, Dual MBA Degree, Joint MBA degree)
年齢平均22歳~30歳平均33歳〜40歳
職歴平均4~5年平均10年〜15年
(最低5年以上)
役職特に指定なし管理職
※ 部下の有無、
ヒト・モノ・カネのいずれかか
もしくは全ての管理経験の有無が問われる
出願書類・願書
・TOEFL/IELTS
・GMAT/GRE
・エッセイ
・レジュメ
・推薦状
・願書
・エッセイ
・レジュメ
・推薦状
・Company Sponsorship Letter
・TOEFL/IELTS
(学校によって免除)
・GMAT/GRE/ EA
(学校によって免除)
その他・休学/退職をして進学・働きながら通学 (無職は不可)
・職務経験に対する評価の比重が
MBAより大きい
・夏休みがない (働きながらの為)

確認して貰えると分かると思いますが、日本人でMBA留学している人の中で、実は年齢・役職的にEMBAの方が適している人が多くいると思います。

これから主な違いについて説明します。

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主な違い①: 実績や経験に対する比重がEMBAの方が重い

主な違いの一つとして、今までの仕事上での実績や経験に対する比重がMBAよりも重い事です。同時にGMATのスコアへの比重は下がります。その為、入学者の平均スコアはやや低めです。

例えば、Chicago Booth Schoolの2019年のMBA入学者のGMAT平均点は約720点ですが、EMBAだと680点と若干下がります。(十分、高得点ですが)

逆に言えば、業務で実績を残していない人は、EMBAでの入学は難しいかと思われます。

主な違い②: GMAT/GRE以外にEAを受験できる

もう一つの大きな違いは、Executive Assessment(通称:EA)のスコアをGMATとGREの代わりに提出出来る所も挙げられます。

EAは200点満点のテストです。基本GMATの問題内容と難易度は同じです。違いは以下です。

① 試験時間が短い。全部で90分(Quantitative 30分、Verbal 30分、IR 30分)

② AWAが無い

③ IRが全体のスコアの一部に入る

④ 受験制限がGMATより少ない(人生で2回)

どこの大学でも必要なスコアは大体150以上と言われています。

GMATとEAの両方を受けた人に聞きましたが、EAの方が良いスコアが出たと言っていました。理由は試験時間が短いから集中しやすいからだそうです。

最近はフルタイムでEAのスコアを受け付ける学校が増えてきているみたいです。MBAとEMBAのどちらを目指すとしても受けておいていいと思います。

主な違い③: EMBAは働きながら通う必要がある

あと、重要な点として、働きながら通わなければいけません。これは必須条件です。

会社からCompany Sponsorship Letterという、”会社に所属しながら、EMBAプログラムに参加する事を認め、また通学に必要な最低限の時間を費やすう事を承認する”手紙を出してもらう必要があります。

この点がEMBAに通う一つのハードルになるのではないでしょうか。

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主な違い④: 貰える学位が様々

冒頭で紹介しましたが、EMBAで貰える学位は様々です。以下のいずれかに当てはまります。

・一つの大学から一つのFull-timeと同様のMBA

例) Chicago Booth, UC Berkley, UCLA, UPenn, MIT, Columbia, NYU, Duke等

・複数の大学から複数のFull-timeと同様のMBA (Dual MBA Degree)

例) UCLA-NUS, EMBA Global Americas & Europe (LBS,Columbiaの共同運営プログラム), Tsinghua-INSEAD等

・複数の大学から共同で一つのMBA (Joint MBA Degree)

例) Kellogg/HKSUT, EMBA Global Asia (LBS,Columbia, HKUの共同運営プログラム), TRIUM (NYU Stern, LSE, HECの共同運営プログラム)等

問題は日本で勤めながら通えるプログラムはどれかという話になると思います。基本はアジアにキャンパスを持つ大学への進学になるでしょう。

アメリカ・ヨーロッパのビジネス・スクールはアジアの大学と協業して、アジアの学生でも通える様にプログラムを展開しています。有名な所だと、Chicago BoothとINSEADだと思います。

以下に日本からでも通えるだろうと自分が思う有名ビジネス・スクールのEMBAプログラムを共有します。どれもランキングに上位に常に顔を出すプログラムです。

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日本から通えるEMBAプログラム一覧

香港で主に授業を受けるプログラム:

・University of Chicago Booth EMBA Asia

・Kellogg-HKUST Executive MBA

中国で主に授業を受けるプログラム:

・Tsinghua-INSEAD EMBA

・China Europe International Business School EMBA

・シンガポールで主に授業を受けるプログラム:

・UCLA-NUS

・NUS EMBA

・Nanyang EMBA

・Singapore Management University EMBA

自分の知り合いにもEMBAに通った人は何名かいますが、一番多かったのがChicago Boothで、その次は、UCLA-NUSプログラムでした。

あとは、海外駐在中にEMBAプログラムに週末通う人もいると聞きます。

また、EMBAに似たプログラムで、働きながらではなく、海外に住んで通うプログラムもあります。Stanford MSxがそうですが、残念ながらMaster of Science in ManagementでMBAの学位はもらえません。

MITにもSloan Fellowsというプログラムもあり、こちらに関してはMBAを学位として選択すれば取得出来るそうです。

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その他の違い

その他の違いは、学校によって変わります。高いGMATやTOEFL要求するプログラムもあれば、統一試験のスコアの提出が必要でない場合もあります。

他には、入学者の年齢層も上記の平均より高いプログラムもあります。一つ一つ確認して、自分にあったプログラムを選ぶのが良いのではないでしょうか。

因みに、EMBAプログラムを提供しているビジネススクールにレジュメを送れば、EMBAで応募すべきかアドバイスを貰えます。どこの大学院もHPに提出方法が書いてあるので、ご確認下さい。

学校側が、出願前にわざわざこんな事をする理由は、「EMBAは管理職向けのプログラム」と入学者を明確に絞りたいからこの様な事をするのだと思います。

上記を踏まえて、それでもMBAの方が適している/進学したいという人は、対策方法を2回に渡って、紹介しています。参考までに一読下さい。

Executive MBAプログラムの種類

EMBAプログラムですが、一校だけで提供しているものから、何校か共同で提供しているものまで、多種多様です。

参考までに、以下にFinancial Timesが発表した2019年のExecutive MBAのランキングを掲載します。

出典: http://rankings.ft.com/businessschoolrankings/executive-mba-ranking-2019

ランキングを見て貰えると分かるのですが、Executive MBAのプログラムには一校から複数校の共同で運営しているプログラムまで色々あります。

色々、条件があるのですが、大きく分けると「職歴の長短」と「統一試験(GMAT/GRE/EA)のスコアの提出の有無」で分けられると思います。

まとめると以下の様な感じになります。

職歴GMAT/GRE/EA
一校によるEMBAプログラム5〜15年 / 10年以上有 / 無
複数校による共同EMBAプログラム5〜15年 / 10年以上有 / 無

学校にもよりますが、職務経験が5年以上からに指定され、入学者の平均年齢が比較的若い学校は、統一試験のスコア提出が義務付けられているところが多い気がします。

有名な所だと、University of ChicagoやINSEADのEMBAがそうです。しかも、GMATで結構高得点が要求されます。ほぼ700点近くは必要です。

逆に、職務経験がより求められるプログラムは統一試験のスコア提出が免除になる所が多いです。掲載したFTランキングの2位のNorthwestern University Kellogg校とHong Kong University of Science Technologyの共同プログラムなんかはそうです。

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最後に

いかがでしたでしょうか。Full-timeのMBA以外には、Executive MBAという選択肢があり、これだけの違いや種類があります。

「MBAを志していたけど、仕事が忙しくて留学する機会を逃してしまった」という方は、Executive MBAを検討して下さい。

大学側も職務経験豊富な出願者を求めていますし、仕事で頑張った経験をアピール出来ればランキングのトップに入るビジネススクールに合格出来る可能性があります。

通常、MBAは将来の幹部候補生が目指す20代後半までの若手向けのプログラムです。その為、ビジネススクールの入学事務側も職務経験よりも学力に比重をおいて審査を行います。

一方、Executive MBAは職歴がより見られて選抜されます。なので、仕事で成功している人や管理職をしている人が選ばれます。

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自分だけでなく、クラスメートもそうです。プロジェクトのマネージャーをしたり等、大なり小なり管理職を経験していないと受かりません。

くどいようですが、管理職経験をした人達は、EMBAを目指した方が、いいと思います。最後にEMBA進学のメリットをお伝えしたいと思います。

EMBAのメリット①:
プログラムの構成上、管理職経験者は学びが多い

EMBAのメリット②:
自分と同じ境遇を経験をしたクラスメイトとのディスカッションに深みが出る

EMBAのメリット③:
働きながら通うので、学んだ事を直ぐに実践できる。能力として身につき易い。

MBAを検討する際の一つの選択肢としてEMBAも視野に入れるのはありです。今回の記事が参考情報として、お役に立てれば幸いです。応援しています!

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