お久しぶりです。Taishiです。
プロフィールでも説明がある通り、高校と大学だけでなく、大学院もアメリカで過ごしてきた自分ですが、それぞれ違った面白さがありました。
以前書いたアメリカの高校生活についての記事やMBAの受験対策の記事は以下となるので、参考までに読んでみて下さい。
今回はMBA生活を振り返ります。MBAを経験して何が変わったかとか何が良かったかとかを思いつくままに書いてみます。
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ネットワークが広がる
どのフェーズの留学生活においても言える事ですが、人脈がやはり広がるのは間違いないです。
MBAでの人脈になると、99パーセントぐらい職務経験があるので、プロフェッショナルな繋がりが出来るのは大きな違いだと思います。よく言われる事ですけど。
社内の人脈は広げやすいと思いますが、MBAみたいな機会がないとなかなか大勢の人に一気に出会えないですよね。
この良かった点はよく言われる事なので、説明は割愛します。
知識の幅が広がり、物事が少し鮮明になる
MBAではcoreというMBA生全員が取らなければいけない必須科目とelectivesという自分の好きなクラスを選択して受けるクラスの二種類があります。
どちらのクラスを取るにしても、今まで専門的な知識を持っていなかった授業を取る確率が高いです。その為、二年間のMBA生活が終わった後は知識の幅がかなり広がります。
例えば、消費者行動学でナッシュ均衡の話とか出たりします。ちなみに説明は以下↓
利害の異なる複数の個人あるいは集団が、互いに拘束的な約束を取り交わすことがないような非協力ゲーム状況において、それぞれが自己利益をもっとも大きくすることだけを目的として戦略を選択した場合に生じる均衡状態。
出所: コトバンク_ナッシュ均衡
ニュースを見ていても何の話をしているのか、以前より分かりやすくなります。
自分は経営や経済だけじゃなく、政治学も授業で取ったので、政府の取り組みが以前よりは理解出来るようになりました。
あと、最近のトレンドや専門的な研究をしている教授から「この分野は伸びる」みたいな話をして貰えるので、将来進みたい方向性を検討する為にMBA留学もありかもしれません。
自由な時間が圧倒的に増えて、やりたい事に専念出来る
勉強は勿論沢山しますが、それでも社会人の時と比較すると自由に使える時間が圧倒的に増えるのは明白だと思います。したがって、その時間を自由に使えるのも一つの長所でしょう。
自分もそうでしたが、他の友人に聞いても空いた時間で旅行に行く人が多かったです。アメリカ国内だけでなく、南米や欧州に行ってる人もいました。
他には起業のアイデアを形にする為に二年間を使う人がいたり、趣味の幅を広げるために様々な事に新しくチャレンジしてみる人とか。MBA留学を機に起業する人は日本人、海外の人に関係なく、本当に沢山います。
因みに母校であるコロンビア・ビジネス・スクールは起業支援にも注力しているので、起業した元在学生向けに施設を使えたり、起業のアイデアを形にするためにカウンセリングとかも受けたりします。
久しぶりの学生生活が自由で楽しい
仕事に追われたりしないし、学校の課題はあってもそれでも自由な時間が多いのが学生。その気分を久しぶりに味わえるのは新鮮で楽しいです。
2年目からは選択する授業も自由。暇な時間で何をするのも自由。定年退職するまで、自由時間を満喫出来る最後の機会かと。
自分のMBA直前に勤務していた会社が激務で、定時に帰れた事がほぼありませんでした。そのストレスとプレッシャーから解放された時の感覚は何とも言葉に表せない感じがあります。
空いている時間の使い方は、旅行以外だと自分は毎週スポーツバーでスポーツ観戦したり、料理したりしてました。
仕事に対する意欲が湧く
これは自分だけかもしれませんが、卒業間近になってくると仕事への意欲が増して来る感覚を受けましたに
二年間も十分休んだので、投資した学費を回収したい事、あとMBAで学んだ知識を活かして経営に近い仕事をしたいと沸々と考える様になりました。
MBA卒だからといって、希望している職種につけるわけではありません。特に、管理職に就けない事は多々あります。
ただ、MBA前より管理職に近い仕事につける可能性は上がるし、卒業してから2年ぐらいで昇進したという話もよく聞きました。
社会をもっと良い方向に持っていきたいと考える様に
これも自分だけかもしれませんが、MBAで人材育成やリーダーシップ論を学ぶにつれて、MBAで得た知識を活用して社会をより良いものにしたいと考えるようになりました。
社会全体だけでなく、自分の部下に対しても指導してあげて、その人が理想とする将来へ辿り着くまでの手助けをしてあげたいと前よりも考える様になりました。
以前は現場担当で成果を上げる事を一番の目的としていました。MBAでの勉強を経た後は、黒子として現場が働きやすく、そして自分の長期的な目標を達成出来るようにと考え方が変わりました。
若手の頃から先輩社員にお世話になったのもあって、中堅社員になったら組織に還元したいと思っていて、その為のツールとしてMBAで学んだ知識を得られたのが大きかったかもしれないです。
別業界や海外への転職をする
数は少ないですが、MBA取得者を積極的に採用している業界や企業もあります。例えば、業界で言えば、外資金融やコンサルティング。
企業で言えば、外資の会社が多く、アマゾンやイーライリリー、あとジョンソン&ジョンソンもMBA卒業生の採用をしていたはずです。
MBAを持っていないと転職出来ないわけではないですが、MBA採用をしてくれる会社があるのはMBA留学生としては安心が出来るというもの。
あと、OPTを使って、卒業後にアメリカで働き始める人もいます。もっと言うと、OPTの権利が欲しくて、MBA留学する人もいるぐらい。
以前OPTやその期間に影響を及ぼすSTEM教育について記事を紹介したので、読んでみて下さい。
勉強が楽しいと感じる
社会人を経験してビジネスに興味・関心がある段階で留学している事が影響していると思いますが、人生で初めて勉強が楽しいと感じました。多額の学費を払っていることもあるので、何よりかなり真面目に勉強に取り組みました。
コアのクラスでは、会計や財務、マーケティングとかを勉強しますが、どれもさわり程度にしか知らなかった知識が広がっていく感じがして楽しい。
折角覚えた事だから、その知識を使用して何かビジネス経験出来ないかなと思ったりもしたので、自由に色々と任せて頂けるインターンシップで試してみたりもしました。
でも、コアタームの勉強はキツイ笑
総合的に見れば勉強が楽しかったのは疑う余地はありません。ただ、最初の半年のコアタームの勉強はめちゃくちゃキツかった笑
コアタームは授業が難しい。特にファイナンスと会計。金融の職務経験が無い人は苦労すると思います。自分はMBAで一番苦労したクラスはコーポレートファイナンスでした。
分からない単語も多いし、バリュエーションの組み方は分からないけど、課題として出るし。期末試験は四時間もあるし。本当に大変でした。クラスメートの何人かは、「私、もう無理かも」みたいな事も言ってる人もいたぐらいです。
逆にこのタームを乗り越えれば、それ以降は比較的、スムーズに進むかなと思います。コロンビアだけじゃなく、多分他の学校も同じはず。
日本語でファイナンスと会計の勉強をしてから授業に臨むと大分負荷が軽減されると思います。以前、別記事で紹介した以下の本がオススメです。
グループワークが多い
自分が受講した全てのクラスでグループワークがあって、チームとしての成果物が成績の対象となっていました。プレゼンだったり、グループペーパーだったり。
人によっては良い成績を取る事に拘りがあって、チームメイトに対して高い要求をしてくる事もあります。逆に「このクラスはPass出来れば良いや」みたいなモチベーションの人もいます。
勉強に対する姿勢が人によって大きく異なるので、自分がその授業に対してのやる気がチームメイトと異なっているとストレスに感じると思います。
特に真剣に勉強したいのにチームメイトが適当にやってたら、かなり不満や苛立ちを感じる事もあるでしょう。でも、やる気や考え方の違う人達ともチームとして一緒に仕事する機会は卒業後もやってきます。
そういった状況下でチームとして最大限のパフォーマンスを出す為に意図してMBAの授業にはグループワークが含まれているのではないかと。
最後に
掘り出せばまだまだ色々出ててきそうですが、これが私がMBA留学を通じて感じた事です。
正直、MBA取得したからと言って、それだけでは一瞬でキャリアが劇的に良い方向に変わるものではないとは思っています。
ただ、仕事で汎用的に使えるリーダーシップ論や人材育成方法も学べます。30歳前後で留学する人が多いと思いますが、それぐらいの年齢だと卒業後に部下を持つ可能性も高く、すぐに利用出来る知識ではないでしょうか。
あと、もし将来経営層に入ったら、会社全体の事を知っておく必要があるので、経営層を目指す人にとっては将来への有益な投資になると思います。
二年間も社会人生活を休む事の怖さは正直ありました。ただ、今振り返ってみると、MBAで学んだ事は職場で役に立つし、人生の中で二年間ぐらいだったら休んでも良かったかなと思ってます。
あと、社会人になってから、何でも気軽に話せる日本人や外国人の友人が出来たのも良かったです。これからもずっとやり取りはしていく仲にはなったかなと思います。
人それぞれどういう風にMBAを過ごすかはあるかと思いますが、自分はMBA留学して心から良かったなと思います。
理由は仕事でも比較的役に立つスキルを得たし、ずっと社会人として走り続けてきた中で一旦今後の人生をどうしていきたいかを見つめ直す時間が持てたから。
自分みたいな考えを持っている人は是非MBA留学を。特にアメリカ国内で働く、もしくは取引する様な会社に勤めていたら、持っていた方がプラスに働くと思います!